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日テレと箱根駅伝 [∴sports]

箱根駅伝、亜大が初の総合優勝 (YOMIURI ONLINE)

根駅伝が今年も幕を閉じた。駒澤大学5連覇挑戦と言われていた中で、優勝したのはなんと亜細亜大学だった。単勝万馬券ものの大番狂わせである。

往路優勝の順天堂大学が8区まで安定した走りを見せ、逃げ切りで総合優勝するか。と、思ったところでランナーが脱水症状のブレーキ。ということは、2番手につけていた駒沢大か。と、思えば亜細亜大が粘りでトップを奪い、ゴールに駆け込んだ。他にも優勝有力校と目された東海大、中央大も見せ場無くシード権を確保するのが手一杯という印象だった。

駒沢一辺倒だった例年とはうってかわり、近年まれに見る大混戦で非常に面白いレースだった。

そもそも箱根駅伝は、学生スポーツにとってそれほど意味のある大会ではなかったのである。

大学陸上界では10月にトラックシーズンが終え、それからロードレース戦線が始まっていた。ところが、冬の練習はつらく寒いうえ、のんびりする正月にわざわざ「箱根」に向けて精を出す選手はほとんどいなかったという。それがつい25年ほど前の話。今では学生スポーツ屈指の一大イベントになり、各陸上部は1年の最大目標を「箱根」に定めて調整してくるのである。

中継CMの合間には、昔の箱根駅伝のモノクロ映像で「格式高い伝統的な大会」というイメージをアピールしているが、当時はとてもそんなものではなかったようである。

1983年にテレビ東京が一部だけ生放送のダイジェスト放送を開始。1987年に放映権が日本テレビに移った。

・視聴者がみんな茶の間にいる時期に開催
・都心、海岸線、山道へと色とりどりの景観
・激しく入れ替わる順位と各校の戦略性
・勝ちチームに視聴率が左右されない
・途中棄権、繰り上げスタートなど悲喜こもごもの青春ドラマ

テレビ局からしてみれば、これほど魅力あるコンテンツはなかったのだろう。事実、最初の放送から20%ちかくの視聴率をマーク。1993年以後、25%以上の数字を安定的にたたき出しているのである。

たしかに毎年面白くて楽しめるのだが、学生スポーツをここまで過剰なエンターテイメントコンテンツに仕立て上げてしまって良いのだろうか。少し疑問に思ってしまう。 さらに、山梨学院大学のような新興校は、テレビ放送に合わせたように1987年に初参戦している。それからは、毎年ケニアから留学生を招待し、箱根屈指の好チームになっている。それが学生スポーツの現状だ。

今年も実況アナが些細な出来事の度に「大変です!!」と叫んでいた。その言葉から「大変です!!(視聴率がうなぎ登りです!!)」という幻聴に聞こえてくるような気がしてならない。

参考資料:
駅伝がマラソンをダメにした(生島淳)


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