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[卒論メモ1]リップマンという新聞記者① [::卒論memo]

ウォルター・リップマンという人物をご存じだろうか?

ジャーナリストであるにもかかわらず、1910年代から60年間にわたり米政府政策に直接作用してきた人物である。米国大統領の任期は最大でも8年。それを考えると、彼の影響がどれほど長く及んできたかがわかるだろう。2度のピューリッツァ賞、大統領名誉勲章を受け、死後30年を経た現在でも米メディア界の雄として神格化されている。

だが、その一方で、彼には「世論操作」的な意識が渦巻いていたようである。

「世論が未成熟な社会ならば、その国は、知識・事情に精通した“当局者(インサイダー)”にのみ統治されるべき」。

つまり、ニュースを理解できない一般市民を蚊帳の外に追いやろうとする考え方である。今も昔も、どこの国でも、大衆の興味はゴシップ、芸能、スポーツ記事に向きがち。有能な解説者やコラムニストが国民を教育しようとしても徒労に終わってしまう。だったら、始めから、一部の有能な知識人のみで国を動かす方が理にかなうとした。

リップマンは、イギリスの貴族制度の崇拝者だった。一部の貴族たちこそ、国家運営に身を投じられる存在とし、その人たちだけが国を任せられる制度。そんな政治体制こそ理想的と考えていたようだ。

彼は、いかにして政界に大きな影響を与えることになったのか、情報操作の思想とは・・・?
「米メディアの寵児」ウォルター・リップマンの生涯からマスコミの起源を紐解き、さらにできることなら、メディアのあるべき姿を検証したい。

参考資料:
ウォルター・リップマン―正義と報道の自由のために (ジョン・ラスキン著)
メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会 (ノーム・チョムスキー著)

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